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「世界のもったいないもの」

/第4回共同リサーチ:世界のもったいないものVol.1

leader from from
三沢健直 松本市
day
2008-08-30
 

「世界のもったいないもの」は、われわれの想像を超えるか?

 第4回共同リサーチのテーマは、「世界のもったいないもの」でした。
 世界の人々の身の回りには、私たちの想像もできないような、どんな「もったいないもの」が存在しているのだろう?それらの「もったいないもの」は、それぞれの風土に特有の様態で生息していて、にも拘らず、一つ一つの「もったいないもの」が生まれ、成長するためには、もしかしたら何か共通する淀んだ空気のようなものがあるではないか。果たして、その空気とは?
 また、ある場所で「もったいない」とされるものが、別の場所ではもったいなくなかったり、上手く利用されていたり、なんてこともありそうだ。首尾よく行けば、私たちは世界の「もったいないもの」の幾つかを根絶できるんではないか。

 そう思った私たちは今回、日本、イギリス、フランス、ドイツ、アメリカ、カナダ、オーストラリア、ラオスの世界8カ国から16人のメンバーが参加して、2008年5月から共同リサーチを敢行しました。今回のリサーチでは、世界各地に棲息する「もったいないもの」についての詳細報告を聞いた後で、「それなら家の近所ではこんな風に利用しています」なんていう事例を報告し合う、という2ステップ制を導入してみたのでした。メンバーに配布した質問ペーパーは以下の通りです。

 日本ではあちこちに無駄な道路や空港、食べ残された食品など「勿体ないもの」がありますが、世界の様々な地域にも色々勿体ないものがあると思います。今回は、それが出来た原因や解決法についてリサーチします。

 まずは、あなたの身の回りにある勿体ないものを教えてください。それと同時に、その原因や解決策も一緒に報告してください。原因の分らないものや、解決策の分らないものも、構わず集めてください。また、かつて勿体ないとされていたけれど、現在では解決しているものや、その解決方法についても教えてください。それには、トラベルマグ*のような「勿体なくない代替品」が見つかったケースや、勿体ないものの有効活用方が見つかったケースなどがありそうです。

 今回は頑張って「勿体ない実情」を伝える写真を送ってください。解決方法も、写真で説明したほうが分りやすいと思います。

1)身の回りの勿体ないものとその原因(写真)
2)勿体ないものを解決した方法や解決できそうな方法(写真)
3)勿体ないとされていたものを有効に利用しているケース(写真)

 もしかしたら、ある地域で勿体ないものについて、他の地域では上手い解決方法を見つけているかもしれません。あるいは解決するだけでなく、有効利用している地域があるかもしれません。このリサーチを通じて、ある地域での勿体ないものの有効利用法が見つけられると大きな成果だと思います。

*今回のリサーチでは、一度提出して終わりではなく、他の人の回答を見て、その解決策についてもう一度、身の回りのリサーチをしていただきます。

(註)リサーチの前に、コーヒーショップでの紙コップがもったいないという話をメンバーエリアでしていたのでした。



 さて、今回の共同リサーチを通じて、世界各国で20種を超える「もったいないもの」が観測されました。期待していた想像を絶する恐るべき「もったいないもの」には遭遇しなかったものの、約20種の、どこにでもある「もったいないもの」を通じて、それらを生み出す原因の一旦が垣間見えたような気がします。幾つかの「もったいないもの」については、その解決方法も報告されました。

 残念ながら今回メンバーが集めた「世界のもったいないもの」のすべてを報告はできません。まして今回のリサーチは、世界に存在するすべての「もったいないもの類」を網羅するものではありません。しかし、「世界のもったいないもの」の多様なバリエーションを観察することを通して、今とは違う価値に基づく社会(オルタナティブな社会)の方向が少しだけ見えたような気もするのです。

もったいないものの発生原因の類型

 もったいないものが生まれる原因は大きく四つに分けられそうです。それらは、いわば違う尺度での見え方で、よくよく考えると、すべて当てはまるケースが多いです。1~3については、当事者もある程度はもったいないと自覚しつつ、他の理由が優先される事例で、4については、そもそも当人たちに「もったいない」という自覚がない場合です。

1.他の論理が優先される場合
2.商品がチープな場合
3.消費者が商品に付随している「別のもの」に対して対価を支払っている場合
4.有効利用する必要を感じない場合

 では次回から、その詳細を追っていきましょう。


Vol.2 食べ残しの持ち帰りがダメだって!?
Vol.3 カーシェアリング・カープーリングとは?
Vol.4 土に還る容器「生分解性プラスチック」とは
Vol.5 コミュニティガーデンという試み
Vol.6 「もったいない」と文化~小さな自然を守るために~
Vol.7 家具や電化製品の交換(リユース)の仕組み
Vol.8 商品カタログ、ドレッシング
Vol.9 知識の伝承/価値とメディア
Vol.10 世界から消えゆく商店街

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