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第5回共同リサーチ「健康であるためのオプション~世界の補完代替医療~」

/第5回共同リサーチ:健康であるためのオプション~世界の補完代替医療~Vol.1

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三沢健直 松本市
day
2009-04-25
 

はじめに

 第5回共同リサーチのテーマは、「健康であるためのオプション~世界の補完代替医療~」でした。

 世界の健康保険制度については、マイケル・ムーアのドキュメンタリー映画「シッコ」でも紹介されていたので、フランスやキューバでは医療費が全額無料など、ご存知の方も多いでしょう。「シッコ」では、国民皆保険制度がないために高い医療費を払っているアメリカ人が、医療費無料のキューバを訪問して涙するシーンが印象的でした。

 ところで、ある日メンバーの一人が「日本では鬱病の可能性のある4人に1人しか医療機関にかかっていない」という報道を見つけました。どうやら、社会保障とは別のところで医療制度から零れ落ちている人も少なくないようです。

 このような、病気と健康との狭間にいるような人、あるいは現代医療で治療対象にならない病気の人のために、いわゆる代替医療という領域があります。例えば漢方がそうです。しかし、メンバーの一人が、知人の不定愁訴のために、漢方で治療できる施設を探したところ、健康保険が適用される施設と、使えない施設があったそうです。

 この領域に関しては、まだまだ知らないことが多そうです。そこで私たちは今回、世界では、いわゆる「西洋医学」のほかに、どのような医療が選択肢として存在するのか、調べてみることにしました。

 今回は、10人のメンバーが、フランス、カナダ、タイ、中国、ラオス、インド、イギリス、オランダ、スリランカ、日本などに住む人たちから意見を聞きました。
 私たちは医療の専門家ではありませんので、その効能について正確なことは言えません。ただ、主に医療サービスを受ける側の立場の声を集めることで、補完代替医療の得意とする分野は何か、その問題点や懸念、通常医療と補完医療はどのように補完し合うことが望ましいのか、ぼんやりとした姿を描けたような気がします。

メンバーに配布した質問ペーパーは以下の通りです。

 調子が悪いと思ったら、病院に行って薬をもらう・・、日本(やその他の国)で生活していると、そんなことが、当たり前になっているけれども、しかし、少し考えてみると、現代の西洋医学は、抗生剤の使い過ぎや、治療が対症療法的と考えられる点など、抱えている問題は多いと思います。また、「日本では鬱病の可能性のある4人に1人しか医療機関にかかっていない」という報道等を見ると、現代社会において、西洋医学で対応できないものは多いのではないかという気がしてきます。特に、病気だというほどではなくとも、体調が優れない時、精神的に疲れが溜まっている時に、通常の病院にいく以外の、何か別のオプションが身の回りに開かれているかどうかは非常に見えにくく、また保険でどの程度カバーされるのか等、アクセシビリティも不透明です。

 一方、国によっては、医療機関へのアクセスが悪い等の理由や、これまでの西洋医学の反省から代替医療の比重がとても高いところもあるでしょう。そのような代替医療の特徴の一つとして、「治療」だけでなく、食生活を改善したり、生活習慣を改善したりすることによって、健康な人も健康をより増進し、病気を防ぐという「予防」があるといわれています。今回のリサーチでは、地域や国によって異なる「医療」、つまり健康であるためのオプションの広がりを明らかにし、病気が退治すべき敵とみなされがちな現代社会で、共に生きていくものとして見られるような、新しい世界観を垣間見せるものを目指します。

注:下記1~4の質問に答える際、対象とする代替医療を、予防・治療・リハビリに分類して解答してください。よろしくお願いします。

1. あなたが医療機関にかかろうと思う時(予防 / 治療 / リハビリ)、身の回りに西洋医学の病院施設以外に、どのようなオプションがありますか? <例:中国医学クリニック、整体、気功、ホメオパシー、アーユルベーダー、鍼灸、民間療法など>
1-1. それはどのくらい人々に利用されていますか?
1-2. そのサービスは、その国の医療制度の中に組み込まれていますか?
1-3. 費用は、保険等でカバーされますか?
1-4. 費用はいくらですか?
1-5. 費用はその国の物価に対してどの程度ですか?
1-6. それがなぜ効くかという理論的裏づけを知っていれば説明してください。
1-7. サービスと離れ、その理論は日常の生活と関係があるでしょうか?関係がある場合には、どのように関係するか、説明してください。

2. あなたの周りの人、数人に、代替医療に対して以下のことを質問してください。(インタビューの際、差し支えなければ、年齢、性別、居住国・地域の情報をお願いします)
2-1. あなたは代替医療のサービスを、利用していますか?
2-2. (もし利用しているとしたら)どんな時に利用していますか?
2-3. 効果はどうですか?
2-4. 利用している人をどう思いますか?
2-5. 国内で、上記のようなサービスは、社会的にどのように評価(位置づけ)されていますか?

3. あなた自身、今まで、代替医療サービスを受けた経験はありますか?もしあれば、
3-1  どんな症状の時に、どんなサービスを受けましたか?
3-2  なぜそのサービスを選んだのですか?
3-3  その体験のポジティブな点、ネガティブな点をなるべく詳しくレポートしてください。

4. こんな代替医療施設・医療サービスが身近にあればいいのに・・という「理想の医療のオプション」の例や、またはあなたの知っている「代替医療を含む新しい医療の試み」について記述してください。



 リサーチ開始当初は「代替医療」と呼んでいましたが、調べるうちに西洋医学の代替というより、むしろ相互に補完するという意味で補完医療と呼ぶほうが相応しく感じました。そこで、本稿では「補完医療」あるいは「補完代替医療」と呼ぶことにします。

 また、一般に「代替医療」と呼ばれるサービスの中には、効果が実証されていないものだけでなく、効果がないことが実証されているもの、有害で危険なものも含まれ、玉石混交の状態ですので、注意することが必要です。


Vol.2 伝統医療と補完代替医療 
Vol.3 運動療法 
Vol.4 カイロプラクティック、整体、マッサージ
Vol.5 針灸治療
Vol.6  漢方薬
Vol.7 ホメオパシー?
Vol.8 レイキ?
Vol.9 補完代替医療の特徴
Vol.10 補完代替医療の可能性(最終回)

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