核問題やアハマディネジャド大統領の過激な発言ばかりが取り上げられ、なかなか人々の素顔が見えないイラン。庶民のイラン人は、何を考え、どうやって暮らしているのでしょう。今回は、イランの北東にある大都市マシャッド出身のイラン人女性、アザデ・ダバチさんに聞いてみました。
アザデさんは、大学院で英文学を学び、ペルシャ語で詩を書くのが好きな女性です。ちなみに「アザデ」はペルシャ語で「自由」という意味。家の中ではジーパンに洋服、お化粧も大好きな現代っ子です。
Q1:日本のニュースなどで見る典型的なイラン人女性のイメージは、黒いチャドル(頭から足首まで覆う布)を着て、自由を奪われた生活をしているというものです。普段の生活の中で、イランの女性や若者はどんな装いをしているのでしょうか?
A1:そういうイメージはマスメディアによって作られたものです。もしイランに旅行する機会があれば、場所によってはイラン人女性の全く違う面を見ることができます。少なからぬイラン人女性や若者たちはヘジャブを必要ないと思っていますし(へジャブ=イスラムの戒律に則った服装。イランでは多くの場合、体の線を隠す服と髪の毛を覆う布のことを指す)、プライベートなパーティなどではヘジャブをしない人もいます。特に都市部では、女性や若者は自分たち独自のファッションやスタイルを持っています。
ただし、イランでは女性はみなヘジャブを着用するように、法律で義務付けられています。これは他の多くのイスラム教国の女性たちが、自主的に被っているのと異なります。残念ながら、イランの女性は欧米や日本でのように自由を満喫できません。しかし、若い女性たちは自由を獲得しようと努力しています。

女子学生が山に遊びに来ていました。学校帰りのようなので、みんな黒い学校用の服を着用しています。イランの女性はサッカー観戦が基本的に禁止されていますが、女の子は大好きです。

紀元前6世紀頃、アケメネス朝ペルシアのダリウス王によって建設されました。ゾロアスター教と密接に関係していますが、アレキサンダー大王によって破壊されました。

ゾロアスター教(拝火教)の遺跡。イランでは今でも少数ながらゾロアスター教徒が残っています。