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オランダでの出産について

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伊藤 愛 セルトーヘンボス、オランダ
day
2012-06-10
 

産後も忙しいクラームビズック

もう一つ、日本の出産との大きな違いに出産お見舞い、クラームビスック(Kraambezoek)があります。一般的なオランダ人家庭では子供が生まれると軒先や玄関のドアにコウノトリや出産デコレーションをすぐにつけます。これは,赤ちゃんが生まれたので見に来てもいいですよ,というサインでもあるのでこれをみたお友達や近所の人はすぐにかけつけてくれます。

男の子(jongen)

女の子(meisje)


ほかにも友人同僚などは皆出産報告のカードを楽しみに待っていて,カードが届くとまずは出産祝いのカードを送り返してくれて、その後赤ちゃんを見に皆結構すぐにやってきます。カードの方も出産間際になると用意をしておいて生まれたら名前と身長体重をいれてすぐに送る,というのが一般的なようです。

これはうちも家に着いたその日から近所の人たちがぞくぞくとやってきて、産後しばらくは忙しい日々でした。出産お見舞いの場に欠かせないのが病院でも産後すぐに頂いたビスカウトマウシェス((Beschuit met Muisjes)。直訳すると小さなネズミちゃんの乗っかったビスケットなるものなのですが、これはコチラでよく朝ご飯に食べられているラスクの上にマーガリンをぬってからアニス入りの砂糖粒(これがmuisjes,ネズミちゃんです)、女の子はピンクで男の子はブルーをのせたものです。

あとは職場や上の子がいる場合にはその子の学校のクラスメートにもビスカウトマウシェスを配ったりするようです。近所の人によると最近までは食用青の色素はなかったため,昔は男の子でもピンクのネズミちゃんでお祝いしていたとか?現在はオレンジなどもありますが、やっぱりみんなブルーとピンクでお祝いするようです。

ビスカウトマウシェス


そんな来客で忙しい中にも赤ちゃんの聴力検査のお医者様が訪問してきてくださったり,これから子供が4歳になるまでお世話になる小児保健所(コンサルタチビュロー)のかたもいらしてくださったり,ジェフもマリアンも別々にきてくださったり、しばらくは自宅を中心にしてこもりっきりの生活がしばらく続きました。

母体の回復については産後6週間後に助産院でこれまた10分のチェック(といっても内診もなにもなく、いくつかの質問に答えるだけでした)があっただけで、病院で出産したのに病院にもどらねばならないことはありませんでした。なので,自宅出産で特に問題なく進めば最初から最後まで病院には一度も行かずに自分たちの信頼する助産院の方達とのみで妊娠出産を進められる仕組みになっているようです。

産休手当と児童手当

私はフリーランスで働いているのですが、オランダでは自営業のフリーランサーにも産休手当が政府から16週支給されます。一年間の労働時間や収入にもよるのですが,私もオランダの最低賃金分を出産前に6週、産後も10週分いただけ、とっても助かりました。

 普通につとめている場合はやはり16週の産休とその間のお給料は保証されているようです。そして一般的なオランダ人は産後10週から子供を託児所に預けて働き始めます。私は産後10週でも100%は回復していなくて赤ちゃんのお世話で精一杯でしたが、ここでもオランダ人との体力の違いをしみじみ感じました。

 もうひとつ、オランダでは18歳未満の子供には児童手当が支給されます。手当にも2種類あって、1941年からあるスタンダードな児童手当(kinderbijslag)と収入によって金額の決まる児童手当(Kindgebonden budget)があります。

 スタンダードな児童手当は2012年現在で5歳までは年に754,28ユーロ、6歳から11歳までは 915,92ユーロ、12歳から17歳までは 1077,56が年4回に分けて支払われます。うちはいまのところおむつ代で消えてしまっていますが,オランダの経済はこういうところでもまわっているのだな〜,といつも買い物にいって子供連れをみる度にあらためて思います。

 以上、私の個人的な経験談でしたが妊娠,出産に関わるスタンダードケアは医療保険でカバーされ,産後も何かと公的な手助けがあり、生活する環境ものんびりしていて職場も子育てに優しいとなれば,街にベビーカーが溢れるのも自然なことなのかもしれません。


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