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2011-02-06 (日)

文化の敷居

カテゴリー:メンバー日記(世界の日常)

先日、TOHOシネマズが映画料金の値下げを決めたというニュースがあった。シネセゾン渋谷を始め、各地の映画館が次々と姿を消して行くなか、『勝ち組』であるはずシネマコンプレックスが値下げを見当、というのは日本映画界の現状を表しているようで悲しい。
  
さて、日本だと映画料金(一般)=1800円で、特に世界規模で流通しているハリウッド映画なんかはどこでも同じくらいの値段なのだろうと無条件に信じていたが、去年海外に引っ越して現地の映画料金に驚いた。
  
今私が住んでいるのはヨーロッパ中部の小国、スロバキアの首都なのだが、映画料金はシネコンで一般が6ユーロ。これは日本円で650円〜700円くらいだから、なんと日本の半分以下。さらに街中に「シネマクラブ」といわれる、設備の質は落ちるけれどもより自由なプログラムで映画を安く提供してくれるミニシアターがいくつかある。映画専攻とはいえ、大学生の身として日本では月1〜2回映画館に行ければいい方だったから、3ユーロ(350円ほど)で1本見られるこの環境がとてもありがたい。
  

学生証

学生証

  
料金の安さは映画だけではない。席や出し物にもよるが、演劇やバレエが日本円に換算して数百円〜5千円程度だから、1万円以上が珍しくない日本に比べるとこちらも随分敷居が低い。もちろん物価や所得の違いを考えれば決して安くはないのだが、学生(もちろん大学生も)や年金取得者は半額近い割引があったりするのでかなり気軽に足を運べる。交通機関も学生は半額以上割引になる(3ヶ月市内バス・市電共通定期がやっぱり5千円くらい)し、美術や写真の展覧会などにいたっては美術系専攻の大学生無料!なんてこともあるから、こっちの大学生はフェイスブックなどで情報を集めては積極的にあちこち出かけている。
  
日本の学生が美術品や古典芸能を見てみたいと思っても、1日出かけるだけで交通費が軽く千円を超えてしまう事を考えると、つくづく日本は学生に厳しい環境だなぁ〜と思う毎日だ。学生が「学生らしく」色々な経験をするのに、「まずバイト、勉強は二の次」なんていう矛盾したことになる原因の一端はこんな所にもあるのだと思う。
  

フリースペース

フリースペース

  
最近、ツイッターで『自分の人生経験だけでは足りないのだから、人類の遺産の文学作品を読まないと人間は一人前にならない』というツイートを読んだ。黒澤明監督の言葉らしい。「至極尤も。」と反省するしかないのだが、「最近の大学生はバイトばかりしている」「就活ばかりしていて勉強していない」と言われる身としては、日本ももう少し学生が勉強しやすい環境を作ってくれてもいいのになぁ・・。と思うのだ。
  
スロバキアについて:去年のワールドカップで知名度が少し上がったものの、まだまだ日本では知られていない国なので、少し補足—スロバキアは、ポーランドの下に位置する、九州よりすこし大きくて、気候は北海道に近い、1993年にチェコスロバキアが分離してできた国。公用語のスロバキア語は、隣のチェコ語とほぼ問題なく会話ができるくらい良く似ている。

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投稿者:Lena Hashimoto  Comments: 0 Trackbacks: 1


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