「欲しいモノ」と「必要なモノ」
カテゴリー:メンバー日記(世界の日常)
毎年のように私を悩ますクリスマス。そんなクリスマスも終わりホッと肩をなでおろし新年を迎えるのが毎年恒例となっているが、
甥や姪を始め、夫側の家族、同僚、上司、大ボス・・・に何をプレゼントすればいいのか?という問題はアメリカで家族を抱える身としては以外と重大問 題だ。特に夫の大ボスには毎年、「来年は夫を昇格してくれ!」というメッセージ性を込めた喜ばれるプレゼントを捧げて、夫の昇格を一歩でも近づけなければ ならないので、毎年貢物選びには余念がない。
そんなストレスフルなクリスマスなわけだが、毎年クリスマスでは、私の姪と二人の甥がもらうクリスマスプレゼントをめぐって、むらい-ミラー家内での論争が巻き起こる。
甥姪両サイドの祖父母同士(特に祖母同士)で常に、どちらがより多くプレゼントを、しかも孫達から気に入られるプレゼントをあげることができるかと いう「プレゼント合戦」が繰り広げられる。その為、両サイドはこぞってウォルマートやコールズといった米大手小売販売店に出向き、1セントでも安く玩具を手 に入れようとクリスマス商戦最前線で頑張っている。
一方の子供達はというと、そんな頑張る祖父母の姿などはお構いなく、暢気にクリスマスを待ちわびているのが落ちだ。
クリスマスイブの日、7歳になる姪と一緒にテレビを見ていたところ、Windows 7リリースのコマーシャルが。姪がコマーシャルを見ながら、「私、Windows7、絶対に必要。」と切り出した。すかさず私が「欲しいんじゃなくって? 本当に必要なの?」と聞き返したところ、「うん、絶対に必要なの。ゲームで遊びたいもん。」と。その姪の力強い返答にちょっとショックを受けながら、
「サンタクロースがプレゼントしてくれるといいね・・・。」と、生半可な返答しかできない叔母の私だった。
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さて問題のクリスマス当日。
今回、甥2人+姪1人がもらったプレゼント数は推定80個にのぼり、そのうち両祖父母からのプレゼントは約半分以上を占めた。
甥姪らはものすごい勢いで幸せそうにプレゼントを開け、玩具で遊びはじめるのだが、殆どの玩具は2回以上使われる事がなく、我が家の玩具倉庫行きの運命にある。
そして子供達が全てプレゼントを開け終わると同時に、両祖父母によるバッシング攻撃が始まる。その内容はというと、
「あんな本物のギターなんて7歳の子にあげて、どーするのよ!本気で使うわけないじゃない。」
「おもちゃのコンピューターなんて、あのコには必要ないのよ!!ムダだわ。」
といった内容。両サイドとも本当は、子供にとって何が「必要」で何が「必要」ではないのかを理解しているのにも関わらず、毎年のように必要ないモノを、「プレゼント合戦」に勝利する為に買い与える祖父母達。
「必要不可欠」なモノと「単に欲しい」モノの境界線がどんどん薄れてきていると実感したひと時だった・・。
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そ んな祖父母や姪に対して文句を言う私も、雑誌をペラペラ捲りながら、ついつい「欲しい」ではなく「必要」と思ってしまう事が多々ある。「必要」ないモノな のに「必要」と錯覚してつい購入してしまう。でも結果購入してみて後から必要なかったと気づく。でも気づいた時には返品できないし、事すでに遅し・・・と いう感じで。そんな返品し損ねたモノ達が、我が家のガレージ中で山を成して眠っているのだが、確かにガレージセールやフリーマーケットに出品し処分できる はずなのだ。だがその前に、どうしたらモノを購入する前に「欲しい」と「必要」を冷静に判断できるのか?その答えは、よりジブンに、社会に、地球に優しい 方法でモノを消費する事に繋がるはずでは?と、色々考えを膨らませているうちに2009年が幕を閉じた。
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こ の「欲しい&必要」について、他にも消費というトピックを取り巻く様々な問題について興味があるので、レアリゼメンバーエリアに「モノ・ディスカッショ ン」というスレッドを立ち上げてみました。消費関連についてオープンに意見交換や問題提起などができればと思います。読者の皆様からのコメントもお待ちし ています。またレアリゼメンバーも随時募集しているので、どしどしご応募下さい。