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2011-01-12 (水)

一連の匿名贈与者について思うこと

カテゴリー:メンバー日記(世界の日常)

 この数日間、一連の匿名贈与がメディアを賑わしている。これを掲載中の第7回共同リサーチの結果と比較してみると大変面白い。
  
 今回のリサーチ結果が示すように、寄付を行う人は一般的に、その資金が有効に使われたか否かに強い関心を持ち、無駄な使われ方をされることに不満を持つ。この傾向は、金額の大きな寄付をした人に顕著に現れる。
 そのために、資金の用途に関する報告をはじめ、活動に関する報告や、継続的で対話的なコミュニケーションを求めることが多い。
  
 一連の匿名寄付では、ランドセルの贈与が多かったようだが、これは、資金の用途を把握したい、という意思の現れと見ることができる。これはリサーチ結果と一致する。
  
 しかし、一連の匿名贈与者は、施設からの報告を期待していないようだし、「当該施設にランドセルが不足している」という事実を知っているのでなければ、この贈与は無駄に終る可能性がある。事実、ランドセルより現金のほうが有益だ、という声も聞こえる。
  
 この贈与者は、資金を有効に使って欲しいという気持ちを持ちつつも、そのことを確実にするために、「当該施設で必要なものは何か」と問い合わせることを避けている。私たちのリサーチにおける回答者とは反対に、コミュニケーションを避けているように見える。

 「コミュニケーションを避ける贈与者」には、二つの顔が見える。一つは、寄附を受けた経験があり、その経験に何らかの悪い印象を持った人だ。
  
 私たちのリサーチでは、「寄附をする人」を対象にしたために、逆の立場の声を取上げていない。もしかすると、寄附を受ける団体からは、「絶え間ないコミュニケーションを要求する寄付者」は、必ずしも好ましいものではない可能性はある。煩いことを言わずに金だけ出してくれる人は、自分達を信頼してくれている筈で、その意味では有難い存在でありうる。
  
 もう一つの顔は、「関わり合い」を避ける人の顔だ。私たちのリサーチ結果にもあるように、寄附をする行為は、自らを「好い気持ち」にさせるもので、それだけで満足できるものだ。
そもそも、匿名で寄附するという行為には、チャリティーを売名行為とか偽善として批判する価値観を内面化している印象を受ける。他者からの評価は要らない。むしろそれを求めない自分が美しいと考える自己満足の世界だ。その満足を実現するためには、その資金が本当に有効に使われるか分らなくても、構わない。というよりそのリスクは見えていないのだろう。
  
 また他者からの評価だけでなく、他者との関わり自体を避けている印象もある。継続しての交流を煩わしいと感じているような。
 しかし、現場にせよ、寄附する人にせよ、今の社会にしても、最も不足し、必要とされているのは、人々との「関わり合い」のほうではないだろうか?
  
 この贈与者たちが、「関わり合いを避けている人」だとすれば、贈与行為自体は、喜ぶべきことである筈なのに、手放しで評価することはできない。むしろ、この現象は、昨年NHKでも取上げていた無縁社会の別の病症であるようにも感じられる。

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投稿者:三沢健直  Comments: 0 Trackbacks: 1

2010-04-16 (金)

レアリゼ第7回共同リサーチ チャリティーとは?~寄付やボランティア行為を「ジブンゴト」に

カテゴリー:お知らせ

donation
近所の店先で見かけたハイチ地震被害者支援を呼びかけるサイン。
「集まった寄付金はMercy Corps Internationalに送られます。」

  
2004年のインド洋沖津波、2005年のハリケーンカトリーナ、そして最近の例では今年1月のハイチ地震など、大規模な自然災害は世界中で話題を呼び、チャリティー団体の活動や人道的支援にスポットライトがあたります。
  
一方で、このような被災地支援への寄付やボランティア参加の呼びかけが盛んなのは最初のうちだけで、メディアの報道が少なくなるにつれて人々の興味も薄れていく、という声もあります。そんな現実を受け、インディペンデント・メディア[レアリゼ]からの提案は、各国の寄付行為やボランティア活動のあり方を比較してみることを通じて、チャリティーという選択肢、さらにその効果や問題点を「ジブンゴト」として捉えるきっかけを探すことです。
  
レアリゼ・メンバーが、2010年1月に起きたハイチ地震の被害者支援に対する寄付活動について、で意見交換をしているとき、次のような報告がありました。
  
「携帯電話のテキストメッセージで簡単にできる募金で多くの寄付が集まった。」(カナダ)
「地理的な近さもあり、メディアの反応も大きく、関心度も高かった。」(アメリカ)
「ハイチ支援関係のチャリティーを装った詐欺も現れ、問題になった。」(イギリス)
  
一方で、寄付行為やボランティア活動に参加するためのハードルや、容易にさせるものについて、次のような意見もありました。
  
「どうやって信頼できる団体を探すのかわからない。」
「直接関わりのある団体や活動でないと、お金の行き先が不透明なので信頼できない。」
「国によって異なる個人の寄付を推奨する税制が『寄付文化』のあり方に大きく影響していると思う。」
  
そこで、レアリゼ第7回共同リサーチでは、非営利団体やチャリティー活動にお金を寄付する、あるいはボランティアとして労力や技術を提供するという行為のあり方や、国や文化によるチャリティーの捉え方の違いを調べることを目的に、以下の情報を集めることにします。
  
●信頼できる寄付先、ボランティア受け入れ先についてのいろいろな視点。
●短期的・長期的の両面から見る効率的な寄付・支援の仕方などに関するアドバイスや体験談。
●寄付団体、ボランティア活動に関する情報のあり方、メディアの役割に関する意見。 
  
寄付やボランティア行為についての意見や体験談に関するこちらのアンケートに答え、レアリゼ共同リサーチにぜひ協力してください。
  
アンケート
日本語: チャリティーとは〜寄付やボランティア行為を『ジブンゴト』に
English: What Does Charity Mean to You? ~ Make Giving Your Business
中文: 何谓慈善事业?~捐款、志愿者行为是“自己的事” 

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投稿者:江崎絢子  Comments: 0 Trackbacks: 0

2010-02-14 (日)

ハイチ地震 ボランティアに求められるもの

カテゴリー:ニュース

gvn-blog-haiti
写真:Global Volunteer Network (GVN)ブログ

  
2004年のインド洋沖津波の時にも見られたように、地震などの大規模な災害を受けた被災地には世界中から多くの人々がボランティアとして救済や復興活動のために集まる例が多くある。1月のハイチ地震被害者の現状を見て、寄付をするだけでなく、または寄付をするよりも現地に行ってボランティアとして働きたい、という人も多いのでは。
  
イギリスに拠点を置くボランティア旅行会社、people and placesからの、ハイチに行ってボランティア活動に参加したい、何かしたい、と思っている人々へのアドバイスは、「急がず、適当な時が来るまで根気よく待って」。
  
「今現場で必要とされているのは、災害、危機対策、医療、工学技術、物流等の分野で専門的なスキル、経験がある人材です。それ以外の人々がハイチの人々を助けるために今できる一番の支援方法は、信頼できる救援団体の仕事をサポートすること。どれだけポジティブな動機があっても、大人数の旅行者、ボランティアの滞在を受け入れるインフラが整備されていないのがハイチの現状。一般のボランティアの貢献が役に立てるようになるのは、おそらく何ヶ月も、または何年も先のこと。根気よく待って、現地でしっかりとした基盤のある団体を通してボランティア活動に参加するのが、一番いい方法です。」ーpeople and placesのプログラムディレクター、Sallie Graysonさん
  
また、将来ボランティアとしてハイチで働きたい人がスキルを登録できる団体の例として、次のサイトが紹介されている。
  
· Center for International Disaster Information
· Haiti Volunteer Network
· UNV Online Volunteering
  
そして、寄付をしたいけれど、どの団体を支援すればいいのか分からないという人に:
  
· 以前に関わったことのある団体など、信頼できるチャリティーを選ぶ。
· スパムの可能性がある寄付依頼メールは無視。特に添付ファイルには注意。
· ウエスタンユニオンなどによる送金を頼んでいる団体には注意。
· 現金を直接送らない。
· 直接会って頼まれた場合は、必ずIDを確認。

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投稿者:江崎絢子  Comments: 0 Trackbacks: 0

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