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2010-09-23 (木)

海と森と里と-つながりの中に生きる-(DVD)/PARC

カテゴリー:劇評

ryuiki
  
森の豊かさと海の幸とが密接に関係していることを、古の人々が知ったのは、いつのことだろう?どんなきっかけがあったのだろうか?かつて森を壊したことで、海からの痛いしっぺ返しを得たことでもあったのだろうか?このDVDを見ながら、そう思った。
  
古くから漁業を営む付近の森は、社が建てられ、神聖な場所として守られていることがある。それは、海の魚達や海草が、森から川を通して運ばれる養分によって養われていることを、古の人々が知っていたからに違いない。
  
それを忘れてしまったのは、現代の私達のほうだ。かつて日本の森は、ほとんど広葉樹林だった。しかし、戦後の復興期において、それを成長の早く、価格も高い針葉樹に植え替える拡大造林政策が採られ、日本の森は針葉樹林に変えられてしまった。しかし、60年代後半以降の木材の輸入自由化に伴って、日本の木材は競争力を失い、森は徐々に放棄され始めた。
  
手入れをしない森は、水の保水力を失い、山崩れや水害などを引き起こすようになる。その対策として、全国でダムが作られるようになる。ダムは、水利対策という名目で作られたが、実際には、近隣地域の経済対策としても作られ、多くの政治家が必要のないダムを作るよう活動を始めた。
  
しかし、ダムによって、森の養分が海まで届かなくなると共に、海から川を上がり、自らの死体と共に養分を森に戻す魚達も、森に戻ることができなくなる。このようにして、日本中で、森から海へ、海から森へという養分の流れが断ち切られるようになった。
目先の経済効果に囚われた現代人は、古の人々が知っていた、知恵を見失ってしまったのだ。
  
DVDでは、大川のダム建設反対運動を通して、漁業と農業と林業に携わる人々が、互いの価値を知合い、交流を深める姿が描かれている。当初、漁業者達はダム建設の推進側だった。洪水によって土砂が流れ込むと養殖業が被害を受けるからだ。しかし、「気仙沼の生産量20億円のうちに、18億円は大川が運んだものだ」、という研究を知ってから、漁業者の意識が変わる。漁業者も、森を守るために活動を始める。
  
一方で、農業者の側も、それまで意識していなかった川下に暮らす人々のために、農薬を減らし、切り取った草が流れていかないように、敢えて川沿いの草を刈り残すように習慣を改めた。
  
今後、森が復活するためには、林業が復活しなければならない。そのヒントとして、家具づくりを中心に林業を復活させようとする試みが描かれている。
戦後日本の高度成長の陰で失われた価値を再度発見し、これからの日本の新しい価値を生み出していくためのヒントが、このDVDには描かれている。
  
タイトル:海と森と里と-つながりの中に生きる-(DVD)
制作:特定非営利活動法人 アジア太平洋資料センター(PARC)2010年
詳細:http://www.parc-jp.org/video/sakuhin/ryuiki.html

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投稿者:三沢健直  Comments: 0 Trackbacks: 1

2010-06-21 (月)

魚が食べられなくなる? ~漁業と流通、消費を問い直す~

カテゴリー:イベント情報

イベント情報を転載します。
http://parc-jp.org/info/2010/100703sakanasympo.html
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COP10 100日前緊急イベント 海の生物多様性を考える
スウェーデン環境党・欧州議会議員 『沈黙の海』著者
イサベラ・ロヴィーンさん来日シンポジウム
  
魚が食べられなくなる?
~漁業と流通、消費を問い直す~
  
日時:7月3日(土) 13:00~17:20(予定)
  
場所:慶應義塾大学 三田キャンパス 南館地下4階ディスタンスラーニングルーム 地図はこちら
  
参加費:無料
  
申込み:6 月29 日までに①お名前②ご所属③ご連絡先(メールアドレスあるいは電話番号)を明記の上sakana0703@gmail.com までお申し込みください
  
共催:EU Studies Institute in Tokyo (EUSI)、持続可能なスウェーデン協会、グリーンピース・ジャパン、アジア太平洋資料センター(PARC)
  
協賛:パタゴニア日本支社
  
協力:地球・人間環境フォーラム
  

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投稿者:三沢健直  Comments: 0 Trackbacks: 0

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